ArtIME 日本語入力開発ストーリー(2)
(2/14 公開しました。https://market.android.com/details?id=jp.codedesign.android.artime)
IMEの開発というアプローチについて五月雨に書いています。
2. アプリケーションの名前
CandyIME → Slim → Graphime → Flicka → Flicca → Petalicca → Slicker → Fab IME→Fabricca→あやくり→DesignIME→ArtIME→…
アプリケーションの名前とアイコンはいつもこだわり抜きます。いつも信念して考えているのは、「アプリケーションの名前とアイコンは設計図である」ということ。この2つが決まれば、自ずとどのような機能が入っていて、どのようなデザインなのかが決まると考えています。今回は、最初にIMEを作るぞ、という前からOpenWnnのソースを見ていて、そのときは「外観をもっと変えてみよう」という漠然とした考えから名前をCandyIMEという名前でプロジェクトを起こしていたのですが、本格的な開発を決めた際に「iPhoneの操作感のIMEを」という構想のプロジェクトをSlimと変えました。Simple / Light-weight Imput Method の略で、最初はOpenWnnをベースに機能をそぎ落とし、キーボードの配列と操作感を近づけるという作業を行ったのです。
メモによると、作成しているうちにHanabi入力(iPhoneで言うフリック)が絶対必要となり、実装実験を10/22に行っています。プロジェクトを起こしてから1週間ですね。一日数時間ですが、このころコツコツとやっていたことが今のIMEの基礎となっています。フリックは10/24に一度実装完了していますが、10/30に全て実装しなおし、11/3にロングプレスを実装して、11/5に再度全面実装しなおし、という手順を踏んでいます。
名前は、10/17にすぐGraphimeという名前にしています。本当は「Simeji」のように一発でわかって個性的なものを、と思ったのですが、なかなか良い名前が見つかりません。ここから名前とアイコンを作ってはやり直すということを繰り返します。ことえりをヒントに「あやくり」(文繰)なんて名前の案もありました。最終的にArt IMEにしたのは、この後年を越して 2011/1/3のことでした。